2012年12月19日水曜日

中期財政計画の試算

今後5ヵ年の試算が示されました。今後徐々に収支は悪化し平成28年度には赤字になると予想されています。

これまでは平成27年度に赤字に転落とされていましたが一年延びました。これまでの民主党政権が地方重視ということで「地方交付税」を手厚く配分したおかげです。このばら撒きにより、国の借金が増大したことはご承知のとおりです。

国の状況を考えると「地方交付税」の伸びは期待できそうにありません。平成27年度から5年かけて6億円減ることは決まっています。もうひとつの収入の要である「地方税」も人口減少と昨今の景気動向により減少傾向にあり、赤字の幅は年々拡大すると予想されます。

単年度赤字、即「赤字再建団体」というわけではありません。赤字を埋める「貯金」にあたる「財政調整用基金」が58億円ほど積まれます。市役所によれば「今後10年間は安心」とのこと。その後のことは「わかりません」というのが正直な答えでしょう。臼杵市よりも状況の悪い市は多く、国が何とかしてくれる(増税して地方にばら撒く?)と期待しているのでしょうか。

そういう甘い期待を捨て、辛抱できるところは辛抱し、効率化を図れるところは効率化する。そういう覚悟と責任が必要です。将来的には行政サービスのレベルが現在より下っていくことが予想され、今のうちから準備をする必要があります。赤字に備えることといえば、ひとつは歳出削減、ひとつは事務事業の効率化です。

歳出では、扶助費(社会保障費)は年々増加傾向にあります。公債費(借金払い)はわずかに減少傾向にありますが、今後の金利動向によっては予断を許しません。歳出削減可能なものといえば「投資的経費」と「人件費」となります。

「投資的経費」はいわゆる公共事業で、臼杵市のような地方都市には基幹産業といえるもの。これを削減することは景気に与える影響が大きく、できるだけ避けなければなりません。

「人件費」については、職員数と給与の削減を行っていかなければなりません。国においても東日本大震災の復興予算のために2年間の期限付きながら給与削減が行われています。

臼杵市においても赤字に備えての削減が必要です。職員数の削減については「部長制の廃止」「野津庁舎の一部を残しての整理統合」「給食センターの統合」「自治組織としての地域振興協議会の活用」など思い切った策が求められます。また、給与についても、他の類似団体の給与平均程度までは引き下げ、削減を行うべきと思います。これにより真の「笑顔のゆきかうまちづくり」「市民と共に協働する誇れる市役所」となると考えています。

事務事業の効率化ですが、現在「政策評価」「事務事業評価」が行われていますが、評価の結果「廃止・中止」となる事業は皆無の状況。どの事業でも「恩恵」を被っている人たちが存在し(いわゆる既得権益)「廃止・中止」には痛みが伴うからです。

それゆえ「事業仕分け」が必要となります。「公開」で事業の必要性を議論し「継続」「見直し」「廃止」「民間」という仕分けを行う、それも利害の外に立つ専門家が行う必要があるのです。

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