2010年6月29日火曜日

「保険でよりよい歯科医療」の実現を求める意見書案

医療費の削減は、必要なことであると考えますが、
健康保険診療範囲で、最低限、
歯と口腔を健康な状況に保てるようにすることは、
医療費の削減につながる重要な要素と考えます。

よって「保険で最低限の歯科治療」が確保されるよう
制度改正に向けの実現に向け検討していただきたく、

意見書に賛成します。

-----ここから意見書の文案

「保険でよりよい歯科医療」の実現を求める意見書 (案)

歯や口腔を健康な状況に保ち、口腔機能を維持・回復することは
全身の健康の増進、医療、介譲のQOL (質)を向上させ、
国民医療の節減にも役立つことが「80 20」
(8O歳で20本の健康な歯を維持する) 運動によって実証されています。

しかし、平成18年の診療報酬改定では、部分的に技術料の引上げも
ありましたが、全体で1. 5%のマイナス改定で、歯科診療報酬の抑制となり、
健康保険診療範囲が縮小されています。

例えば、今まで診療報酬として認められていた歯周病の定期的管
理・長期管理が2年間で打ち切りとなり、条件が厳しくなっています。

日本歯周病学会員の82%が、「歯周病の治療ができにくくなった」との調査結果
(宮碕・鹿児島・沖縄3県歯科医師会員並びにロ本臨床歯周病学会員アンケート)
に端的に示されているょうに、事実上、歯周病の治療、定期的管理は
健康保険では行えなくなっています。

また、不採算部門といわれる義歯の作成・調整のための診療報酬が
低く抑えられるとともに、かみ合わせの調整のための診療では、
月1回の診療報酬算定になる厳しい条件が付加されたため、
従来以上に保険でよく噛める義歯の提供が困難になっています。

このことから、歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士の労働環境も
一段と厳しくなり、各地の歯科衛生士や歯科技工士養成所で
廃校・定員割れが起きるなど、将来の歯科医療の確保が
危ぶまれる状況に陥っています。

このことは、国民の健康維持に支障をきたすだけでなく、
国民の医療費の節減にも逆行することになりかねないと危惧しています。

よって、国会及び政府におかれては、歯周病の治療,管理が充分に
できるとともに、より良く噛める義歯ができるなど、
保険でより良い歯科医療を実現できるよう制度の改正を強く要望します。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

0 件のコメント:

コメントを投稿