2012年4月21日土曜日

介護保険料の値上げに関して

http://www.oita-press.co.jp/localNews/2012_133367535679.html
(以下引用)

豊後大野市が介護保険料を一般会計から充当

[2012年04月06日 10:17] 大分合同新聞

65歳以上の高齢者が負担する介護保険料(基準月額)が4月から改定された。2012年度から3年間(5期)の大分県内18市町村の平均額は5351円。09~11年度(4期)と比べ、1196円増額し、全国11番目となった。市町村間の差も最大で2750円まで拡大。豊後大野市は上げ幅を抑えるため、県内で初めて一般会計から介護保険特別会計に繰り入れをする事態となった。同市の保険料は全国の市町村・広域連合で9番目の高額となる6250円で、一般財源を使わなければ最も高い7千円となる見通しだった。

全国的な保険料の上昇傾向と同じく、県内でも全市町村で増額、由布市も6千円台に突入した。最も上がったのは別府市の1672円で、少ないのは姫島村の50円。豊後大野市は4期に続き、最も高かった。最も安いのは姫島村の3500円。
豊後大野市が11年度補正予算で、一般会計から介護保険特別会計へ繰り入れたのは4億5千万円。このほか、県の「財政安定化基金」から1億3千万円を借入した。
介護保険制度は00年度からスタート。65歳以上の保険料は3年ごとに見直しており、本年度で4回目の改定。県内市町村の平均額は、1期(00~02年度)は3192円で、2期まで3千円台だったが、3、4期で4千円台となり、5期で初めて5千円を超えた。
県高齢者福祉課は「全県的に高齢化が進み、要介護度も上がっていく。サービスを使う人が増えることが背景にある」と分析。同課によると、5期最終年度となる14年度の県全体の介護サービス見込み量は、11年度と比べ大幅に増える見通し。居宅サービスの場合、訪問介護27.3%、訪問看護25.4%、通所介護20.0%の伸び率になるという。
同課は「地域包括ケアなど、サービスを使わなくてもいいシステムを市町村が進めることで給付額を抑制することが必要」としている。

<ポイント>介護保険料
介護保険を運営するため40歳以上の人が支払う保険料。介護サービス費用のうち、利用者負担分の1割を除き、残り9割は保険料と税金(国、都道府県、市町村)を半分ずつ充てる。被保険者は第1号(65歳以上)、第2号(40~64歳までの医療保険加入者)に分かれる。第1号の保険料は市町村が原則3年ごとに決め、所得に応じて段階的に設定。第2号の保険料は加入している医療保険によって決まる。

-------引用ここまで

介護を在宅介護ではなく施設介護に求めれば、介護保険の費用負担は大きくなります。一般的に、同じ要介護度の場合、施設介護のほうが在宅介護よりも一人当たりの介護費用が大きくなるからです。

特別養護老人ホームなどの介護保険施設が多ければそれだけ「入所待ち」も少なくなり、自宅での介護負担は軽減されますが、その分介護保険からの支出が増え、結果的に皆さんの支払う保険料の上昇を招く要因となります。かといって、施設を作らず、在宅介護のみに任せれば、在宅での介護負担が増大します。

地域包括ケアシステムとは、地域をあたかも一体の施設とみなし、「自宅」は「施設の個室」、「道路」は「廊下」というような考えで、地域内の医療・介護サービスが連携し、自宅にいても施設並みの介護サービスが受けられるようにするという考えに基づくものです。

臼杵市は、来期の介護保険料は県内でも低い額に収まりました。今後とも、在宅での介護負担の軽減を図り、介護サービスの水準を上げつつ費用負担を抑えることが重要です。地域包括ケアシステムの早期の構築が求められます。

これからは、各自治体の「経営」が問われる時代になります。それぞれの地域ごとでサービスの水準や費用負担が大きく変わってきます。自治体間の「知恵比べ」の時代です。

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