2011年11月12日土曜日

「ボランティア銀行」ぜひ実現したい仕組みです

長岡市では、市内35地区にコミュニティセンターを設置しています。「コミュニティセンター」は各地区の市民サービスのための施設が統合された建物です。そこには、市の嘱託職員が数名配置され、そのうち1名が、コーディネーターとして、利用会員と協力会員の橋渡しをしています。

利用会員とは、軽易な家事援助や通院外出時の介助等のサービスを受けたいとして事前登録し、申し込みをするお年寄りや障碍者の方々です。協力会員とは、利用会員へのサービス提供をボランティアで行ってくれる方々です。

利用会員は、サービスを受ける対価として1時間当たり300円を支払います。一方、協力会員は、300円の謝金を受け取るか、協力時間を預託することができます。預託すれば、将来自分や自分の家族がその時間分のサービスを受けることができます。

約1300人が利用会員登録、約1600人が協力会員登録し、年間3346時間のサービスが実施されているとの説明でした。一時間に満たない短時間のサービスは、累積でカウントされます。例えば20分のサービスは、3回で1時間として処理されます。ちょっとした手助けが必要な場合には大変重宝する仕組みです。

臼杵市の社会福祉協議会も「さわやかサービス事業」として、介護保険を利用できない方や「ちょっとした困りごと」があった時のためのサービスとして身体介護や家事援助などのサービスが実施されていますが、利用料が1時間までが1400円、18時以降は一時間までが1700円となっています。

通常、身体介護や家事援助などのサービスは、ホームヘルパーなどの専門技術を持った方々が行ないます。専門技術を要しない、身の回りのちょっとした手助けが必要な場合には、もっと定額で短時間でも利用できるサービスが用意されれば一人暮らしの高齢者などは大変助かると思います。

臼杵市でも求めに応じてサービスを無償で実施しているボランティアの方々がいらっしゃいます。しかし、長岡市のようにコーディネートする仕組みも対価を得る仕組みも無いため、サービスは無論、相手のところに行く交通費さえも手出しというような現状です。最近では後継者も育たず苦慮していると聞いております。

自分がボランティアとして行ったサービス時間を預託するという仕組みは、大変すばらしいと思います。「お金じゃないのよね」というボランティアスピリットを持つ方は多く、金銭のやりとりには抵抗がある場合も多いですが、サービス時間が預託でき、自分がサービスを受ける番になったときに使えるとなればこれほど素晴らしいことはありません。まさに「互助」を取り組みを後押しする仕組み。ぜひとも臼杵市にも実現できればと思います。

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